小川移山全仕事 ごあいさつ

2017年01月29日 12:02

小川移山全仕事のHPをご覧いただきありがとうございます。私の作品制作のコンセプトは「絶対性と相対性」を表すことです。「絶対性」とは私たちは時間と空間と共に生きているということです。瞬間と永遠と共に生きているということです。相対性とは刻一刻と変化する一瞬一瞬が現実相だということです。不変の絶対性と共に変化して止まない相対性の有様を仏典では「諸法実相」と捉えます。私にとっての大切なキーワードです。

2015年にリペルペーパーと出会いました。素材との出会いはまことに不思議なものです。個展を前に自分の限界を見つめざるを得ない状況に陥ったときに出会った素材でした。わけも分からずに使ったとき、この素材が上述のコンセプトに符号するものでした。以来この素材から教えを受け出会った方々から教えや激励を受けて使い続けています。

そして「断像」ということばが私の心から涌き出しました。「断像」は時間と共に空間と共に変化して止まない現実の一瞬の表像のことです。「断像」も私のコンセプトに符合するものです。

私はまた表現教育をもう一つの仕事としています。私の表現教育は長年培ってきた書道をベースにしています。人間は誰でも意識の有無に関わらず自己自身を表現しています。表現の仕方の違いは個々人の感性・知性・意志の違いによります。教育とはその違いに視点を当てるものでなければなりません。

初心舎という私塾が私の表現教育の場です。「初心忘るべからず・時々の初心忘るべからず・老後の初心忘るべからず」から初心舎の「初心」を採用しました。ここに無限の希望があります。自分自身が立ち上がる一念の場があります。

人間の根本苦である四苦(生老病死)を解明すべく出家して悟りを得た釈尊は法華経こそ万人成仏の法であると明言しました。私は不安感に覆われていた中学生の頃の自我意識の中で「絶対といえるものがこの世には必ずあるはずだ」と思い求めていました。縋る(すが)るとか頼るという他力ではなく法則のようなものをです。それが私の作品制作のコンセプトである「絶対性と相対性」に繋がっています。